女神の噂はカルデァル国まで届いた

加奈「…この噂の女神…あの役立たずじゃあない 死んだはずなのに生きていたのね…」

忌々しそうに呟きながらふと考えつく

加奈「ねぇ…あの役立たず この国につれて戻しなさい 役に立つわ 国の暗殺者にしましょうよ♪」

後ろに控えている兵士達に笑いながらいう

兵士「は…はい…わかり……」
そこまで言うといきなり

時雨「燐様が生きているなら俺がつれて帰ります 女王様 ですから蘭様との婚約を破棄して燐様を嫁にしてよろしいですか?」

兵士の言葉を遮りながら加奈に問う

加奈「…いいわよ?月の神よ けどあの子は一度国に連れて帰ってちょうだいね?褒美として嫁にあげるわよ」

時雨「はい…!!」

ーこれで俺は永遠に燐と一緒にいられる…ー

そう思いながら加奈に一礼をして部屋から出て行く

時雨「…待っていろよ 俺の愛している女神様」

そう呟き彼の顔は狂気じみていた

あの時助けられなかった罪悪感と愛しすぎた感情は闇に染まっていた

そんな時雨を影からこっそり見ていたものがいた

??「…過去から続く永遠に終わらないゲームのプレイヤーが集まりだしたわね…ふふ…あははは!!今度こそ!今度こそ!月詠様は私の物に…」

一人の女の笑い声が響き渡る

何を企んでいるから誰も知らない

知るのは闇に染まった燐によく似た堕女神だけ 蘭だけだった