授業中は、ずっと、

このあとどうなるだろう、って考えてて。


沙羅や、大樹はかなり心配してくれてたみたい。


相談しようか迷ったけれど、

このことは周りに言っていい問題じゃないと思うから……。


沙羅は話してくれないことに少し不満をもってたみたいだけど、


「きっと琴羽がしてる事は間違ってないよ」

って、言ってくれて。


すごく心強かった。


大樹も、なぜかミルクティーを買ってきてくれた。



ヨウくんに告白されて、付き合った時、あんなに幸せで。


もう、周りも見えないくらいヨウくんだけが目の前に広がって。


ほんとに、私はそのまま周りが見なくなったんだなあ。


柏木先輩が、そういう気持ちだった、てことも。


なんで私はなんにもできないんだろう。



今日だって、勝手に話してください、なんて決めつけて。


私になにができるのだろう。


彼女失格、


その言葉が頭をぐるぐるまわって。


重い鉛が、喉につっかかったように、


苦しくなる。



ヨウくん、呆れちゃったかな。


もう、後戻りはできない…。





キーンコーンカーンコーン……


6時間目終了のチャイムがなる。



終礼はすぐに終わった。



「よし。」

小さい声で気合をいれると、


私は2年生の校舎へ走った───。