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そんなこんなで1週間。


もう涙はでなくて、吹っ切れてきた。


と思ったのに。


「大樹くん!先輩と付き合ってるってほんとう!?」

「どっちからなの!?」

「大人だね~!」


そんな、噂。


大樹が、1個上の先輩と付き合ってる、って。


信じられないよ、

まだ別れて1週間。


それ、って本当なのかな。


「うっせーよ、関係ねーだろ、」

少し笑い気味に大樹は言って、

教室をでていった。


「はぁ……」

気になってしょうがない。


~~

放課後。

なんとも運のいい私は、

大樹とその新たな彼女さんと出会ってしまった。


水嶋 春姫 先輩。

美人って有名だった。


透き通るミルクティ色の髪、

白い、透明の肌、

対象的な赤いプルプルの唇、

パッチリとした目。

瞳は、茶色で、まるでお姫様みたい。

ゆるくウェーブした髪は腰まであり、

チャラいとかそんな感じじゃなくて逆にお上品にみえる。

小柄で守ってあげたくなるような。

でも、顔は美人で。


水嶋 春姫先輩。


靴箱裏に隠れて二人の会話を聞く。


「大樹くん、またせてごめんね。」

「大丈夫ですよ」

「ありがとうっ」

可愛らしい声だった。

それでいて、少し落ち着いてて。


「ふ、…」

なみだ、、?


なんでなんで、だめだよ。

もう、終わったこと…で。

こんなことで泣くなんてだめだ。


小さくなっていく二人の背中が、

涙でぼんやり、とぼやけた。