そのまま私たちは一緒に、靴箱へおりる。


手はしっかり繋がれたままで。


「付き合ってそうそう、ぶつかんなくてよかったね」

ヨウくんははにかむ。


か、かっこよすぎる…

私にはもったいない。


ヨウくんは変わらなくていいって言ったけど、せめて横にいてふさわしく見えるように可愛くなろう。

努力はしなきゃね。



ぎゅっ、とヨウくんの手を握る。

「さ、帰ろ。」


夕日によく映えるその顔は、

いつもよりかっこよく、綺麗に見えた。



~~


「ただいま」

ヨウくんと他愛のない話をして帰宅。


「あらおかえり、遅かったのね…その割には嬉しそうだけど。」

お母さんが、キッチンから顔を覗かせてヒヒヒとわらった。


「ちっ、あんたまでリア充かよ」

お姉ちゃんも嫌味ったらしくいうけど、


雰囲気はとてもあったかくて。


ま、お父さんに知られたらこわいからまだ言わないけど。


「あはは!」

私はこの家族が大好きなの。