「ヨウくん、は…かっこいいでしょ?…しかも、先輩だし。私みたいなのが彼女って知られたら、ヨウくん、恥ずかしくないかな、て…」

俯く私に、ヨウくんは少し笑った。


「どこが恥ずかしいの。…てゆか、可愛いし。こと、めちゃくちゃ可愛い。誰よりもどの人よりも1番、ことが可愛い。」

褒めまくりで。

「一緒に帰りたいって言ってくれて嬉しかった。居残りは、数学の宿題で、ことを待たしたくなかったから、ハルに手伝ってもらった。…それでことを嫌な思いにさしたならごめん。でも、俺ことしか見てねえし…玲奈とかは、友達だし…」

「…分かってます。…でも、でも、不安ですよ…私、こんなんで泣いちゃう重い女だし、ヨウくんに嫌われないように頑張ってるけどいつも迷惑かけるし。」


正直に話す。


ヨウくんは私の頭をポンポン、とたたいた。


まるで、大丈夫、と言ってるみたいに。


「こと、間違ってる。嫌われないように、ってまず嫌うわけないし。…それに俺のためにかわろうとしなくていい。今のことが大好きで。……だからそのままでいてよ。」

ね、とヨウくんは微笑む。


「…も、ヨウくんやだ…!なんでそんなにいい人なんですかぁ~っ」

私は泣きじゃくりながら、

ヨウくんの胸に飛び込んだ。


「ことの隣にふさわしいように頑張ってんだよ。実際おれ、もっといろんな事考えてるし…こととチューしたいとか抱きしめたいーとか」


「へっ!?」

真っ赤にして顔を上げると、

ヨウくんからおでこへキスが降ってきて。


「……っ」

よりいっそう、

頬があつくなった。