「おはよう、琴羽。」

あさイチ声をかけてくれたのは沙羅。


「おはよ!沙羅」

笑顔を作ってみたけど、
やっぱり沙羅にはバレバレで。


「なに、聞くから話してよ」

無愛想だけど、優しいね。


「うん…!」

昨日の手紙のこと、自分のきもちすべて話した。


沙羅はすこし、悩んで、

「それは、私にも分かんない。」

といって、急に立ち上がってどこかへ行ってしまった。


自由人だなあ、なんてことを思いながら私は昨日の手紙をもう一度見つめる。


あのこと?、

わかれたこと?


後悔してる?、

別れたくなかったの?


ごめん?、

もう恋人には戻れないの?



いろんな考えが頭をめぐる。

グレーのもやもやが奥の方からじわじわとせまってくる。


こんなのやだ。

もやもやしたくないよ、。


机に突っ伏す。

「はぁ…」

大樹。

答えを教えてよ。


ずっと、ぼーっと大樹の手紙をみつめる。




「あのさ。」

後ろから声がしてびくっとはねあがる。

振り向くと、


大樹だった。