すごい。大樹と話せてるよっ



昼休み。

「大樹くんっいこーっ」

と、春姫先輩がきた。

今朝と変わらず可愛い…。

大樹もメロメロなんだろなあ。


「ひゅーひゅー」
「大樹やるねえ」
「年の差かあ~」
クラスの人もけっこうこの二人には注目してるみたい。

「でもさー、なんかおかしくない?あんなに琴羽ラブだった野村(大樹)がさ先輩と付き合うなんて…。」

んーー。

まずそもそも私のこと好きだったんだろうか。

「どーだろね!まあしゃあないよ!」

あんな美女と付き合えるーってなったら、

古くなった幼馴染の彼女なんてやっすいもんよね。

あー、つら。


二人はいつの間にかどこかへ行ってしまってた。

もし、私がもっと可愛くて……って、


あーやめやめ!!

こーゆうかんがえは、やめた!


「琴羽はさあ、あの先輩んとこお礼いいに行かなくていいの?」

「えっ!」

よ、ようくんのこと、だよね…。

「でででも、もう関係ないし…」

ようくんにはなしかけるのって、

すごく勇気いる…。


「さすがに失礼でしょ~?ほらほらとっとと行ってくる!次移動教室だからちゃんと帰ってきてよ?」

お弁当を片付け、沙羅に背中をおされ、

私は教室を飛び出した。