「…っく、」



泣きすぎて声が出なくなった私は、


とにかく、強くうなづいた。




ヨウくんは、


私の左手をとると、



小指に付いていたピンキーリングをとり、




新しい、指輪を薬指にはめようと、


するんだけど……




「やば、震えすぎて入んない」


ヨウくんも私も、緊張や、嬉しさで手が震えて、全然、指輪が入んないの。



もー、わらっちゃったよ。



「ヨウくん、ほんとにおもしろい」

「うあー、かっこわりい」



いつしかなくなった、敬語は、

私たちを深くさせた。



ようやく、綺麗にはまった指輪。


シンプルに見えるけど、

銀の縁取りが細かくて、すごくすごく綺麗。


私の好きなデザインだぁ…。





「こと、結婚、してくれますか?」



もう1度、不安そうに、ヨウくんが聞くから、





「はい!!」って、笑ってみせる。


ヨウくん。


ありがとう────。






私が辛い時、


1番そばにいてくれたね。




嬉しい時も悲しい時も。ずっと。



ぶつかり合うこともあったけど、私は、あなたに出会えてよかった。



ヨウくん、


大好き─────。









これは、私と先輩と恋のお話。




めでたし、めでたし。


✲END✲