教室にはいると、


ざわ、とみんなの目線が集まった。


みんな、興味津々の目で私を見る。


……?



あ。昨日、ヨウくんが教室まで駆け込んで来たからか…。


それでみんな、気になってるのか。



すると、

「ね、どうなったの?」
と、一人の女の子の声とともにみんな、

質問攻め。



「え、と」



言わなきゃ。


堂々と言わなきゃならない。


ちゃんと、

付き合った、って。


でも言葉が出てこない。


釣り合うのか、なんて、気にしちゃいけないのに。


笑顔で、にごすことしかできない。


あの頃と変わってない、な。


ただただ、ヨウくんへの気持ちが降り積もるだけで。


情けないよ…。



私が逃げ出そうとした、



そのとき、

がらがら、と教室のドアが開いた。



ヨウくん、?と期待を含ませて振り返ると。




それはそれは、意外な人だった。