「ばらすだなんて無理に決まっているだろう?君達はここで死ぬんだから」

窓からまた何人かの黒い男達が入ってきて、私達に拳銃を構える。

「”隠し子なんていなかった”。私にかかったら、そんな事実すぐに握りつぶせるんだよ」

この男、どこまで腐っているの。
お母さんはこんな男のどこに惹かれたの?
実の娘を平気で殺そうとしているクズ男よ?
我が母親ながら、つくづく見る目がないわ。

「大人しくしていれば静かに幸せに暮らせたのに」

「それなら私を殺しなさいよ!この人は関係ないでしょ!?」

部屋中に響く声でありったけの勇気を振り絞り、叫ぶ。
堂園は私の言葉を聞いて、腹を抱えて笑いだす。

「君、この男のことなにも知らないんだな」

「…え?」

どういう意味?

「何も知らない君に教えてあげよう。まずこの男の名前は黒田光輝(くろだこうき)」

黒田って、本名だったのね。

「この男も君と同じだよ」

おな…じ?

同じって、まさか。
黒田は…いや、黒田も…

「この男も私の子供だ」