後ろを振り返ると、琥珀くんの顔が触れるか触れないかの距離にある。
「っ/////こ、琥珀くん。どうしたの…?」
「最近、ずっと咲羅に会えてなかったから。寂しかった。」
そう言いながらほっぺを膨らましている。
可愛い。
抱きしめられるのは嬉しいけど、でも私の心臓がもたないよ〜///
「ん?百面相してるけど、大丈夫?」
頭を傾けて聞いてくる仕草に思わず見惚れてしまう。
「琥珀ー。」
後ろから誰かが走ってきた。
「あっ。」
「あ、じゃないわよ。まだ終わってないじゃない。って、あら咲羅さん?」
この声は艶さんだ。
なんとなくだけど、気まづい。
「お久しぶりです艶さん。」
やっぱり艶さんは綺麗だ。
私なんかより艶さんの方がよっぽど琥珀くんに釣り合う。
「ほら、琥珀。行くよ。」
琥珀くんの手を引いて行こうとする艶さん。
やだ、行かないで!
「あ、あの!私もついて行っていいですか…?」
「んー、いいけど邪魔はしないでね?」
「艶!」
「あら、なによ。本当のことでしょ?」
「誤解を招くような言い方するな。」
なんか落ち込んじゃうな。
分かってるけど、諦めたくない自分がいて…。
何があっても動揺しないと心に決め、2人のあとをついて行った。