「どうして咲羅たちを神界に連れてきたんだ?」


いつもの琥珀くんと全然違う。
なんだか、怖い。
私、ここに来ちゃだめだったのかな…。


「咲羅がどうしてもお前に会いたいだってさ。
だから、連れてきたんだ。とりあえず、俺とかりんは俺んちに帰るから。咲羅はどうする?」

「わ、私も涼のお家…「咲羅は俺の家に泊まるといい。」


有無を言わせない琥珀くんの雰囲気。
思わず頷く。


「おい白。咲羅が怖がってんだろ。」

「別に咲羅には怒ってない。」

「じゃそんなふてくされた顔で見んじゃねえよ。あ、おい!白!聞いてんのか?!」


琥珀くんは涼の話を最後まで聞かずに屋敷の中へ入ってしまった。


「はぁ〜、咲羅。あれは拗ねてるだけだと思うから、あんま気にすんじゃねえぞ。なんかあったら、すぐ俺に連絡してこいよな。」

「うん、ありがと。」


満面の笑みで頷くとかりんと共に元来た道を帰っていった。


ここに1人で立ってても仕方がないから屋敷の中に入ることにした。
涼の言ってた通り、大きくてきれい。
思わず惚れていると、ふわっと後ろから抱きしめられた。