友達になった次の日から、2170番は私が入ってくるたびに話しかけてくる

こんなにも監視カメラのモニターが自室にしかないことをヨロコアしいと思ったのは初めてだ



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「入る、飯だ」


囚人と同じ扱いなのは心苦しいが、仕方がない




「ねーねー看守さん」



「何だ、2710番」





「友達っていうものは人を番号で呼ばないんじゃないかな」


まあ、確かに番号は嫌だな

「お前」とかならいいだろうか






「ならどうすれば…」


とつぶやいた私に、かぶせるように


「涼」




「は?」



想像とかなり違ったようだ