「ただいま~」

「…おかえり。」

「今日も疲れた~」

「…お疲れ。楽しかった?」

「久々に三つ編みをして学校に行ったら、皆、誉めてくれて嬉しかったな。」

「…さすが、お母さんとお父さんの子だね。」
「…そうだね。」

「あ、あとね、今日のテストで満点をとったんだよ!」

「…凄いね。誇らしいな。」

「あーあ。やっぱり静かだなぁ…」

「…ごめんね。」

「ふふっ。こんなこと言ったら、お父さんとお母さんが謝ってそうだな。」

「…ごめんね。寂しい思いをさせて。」

「でもね、皆、優しいんだよ。」

「…うん。知ってる。」

「お祖母ちゃんもお爺ちゃんも友達も学校の先生も近所のおばさんやおじさんも…皆、本当に優しいだよ。
……でもっでもっヒグッなんで…死んじゃったの?ヒグッ寂しいよぉ…ウウッ」

「…ごめんね。ごめんね。ごめんね。」

「ズッ…でも、こんなんじゃ…ヒグッだめだよね?
私、決めたんだもん。お父さんとお母さんの分まで生きるって。」

「…ごめんね。辛い思いをさせて。」

「私って、幸せ者だよね。皆のこと大好きだし。…それに、お父さんとお母さんが側にいる気がするんだ。……ねぇ、私、頑張るからさ。ずっと見守っていてね。約束だよ?」

「…約束だね。分かったよ。ずっと見守っているから、大丈夫だよ。辛いことがあったらいつでもおいで。触れることもできないし、話し合えることもできないし、あなたにお父さんとお母さんは見えないけれど、慰めてあげるから。いつでも、おいで。」


「「ありがとう!」」