「そろそろ、休憩しよっか」
「うん、そうだね!」
気づけば1時間ずっと教科書と向き合っていたらしい。
確かに肩も凝ってきたなって思ってた。
うーんっと伸びると気持ちがいい。
凝り固まった体がほぐれていく。
「ねぇ、美織ちゃんって裕のこと好きだったりする?」
「……え、ええっ!?……はっ」
思わず大きな声を出してしまって、注目を浴びてしまう私。
……はぁ、バカだ。
「ふふ、本当裕が好きになりそうだ」
「……?」
「いや、何でもないよ。さっき言ったこと図星なの?」
「あ、いや……うん。ずっと片想いで……」
そう、ずっと私の片想い。
幼いときから、ずっと。



