「……」
保健の先生であるという
早川先生の話によると、
わたしはクラスで突然ぶっ倒れて
男子生徒に運ばれてきたらしかった。
名前を聞く暇もなく、
その生徒はわたしをベッドに寝かせて
戻っていってしまったという。
(あぁ、やってしまった…。
男の子に睨まれたくらいでこんなことになるとは…。)
わたしは下校しながら
深いため息をついた。
やっぱり女子高校にすればよかったかな…
そんな弱気な気持ちが顔を覗かせる。
が、すぐに気持ちを持ち直し、明日は
運んでくれた人にお礼を言うんだ!
明日は頑張ろう、と
決意を新たにした。