はぁっ…はあ、はー…

やっと、呼吸が落ち着いてきた。


思わず、逃げ出してきて、しまった…

でもどうしようもなかったのだ。






だって、あの人、『鈴原 涼』は
わたしの、トラウマそのものなのだ。


「…うぅ、こわ、い…」

小学校の時、わたしをいじめていた人。
わたしが男の人が怖くなった原因の人。


朝、頑張ろうと前向きになっていた気持ちはとうに消え失せて、

わたしは学校がこわくてこわくて、

ベッドの上で小さくうずくまった。