今日、私は高校3年生になる。

学校の最高学年になり、これからもっと忙しくなるんだ。

私は右手拳を握りしめて、校門をくぐった。

「ヤッホー深雪希!調子はどお?」

「莉花、おはよう。元気だよ」

「よかったー!深雪希いっつもこういう時に休むからさー」

彼女は、私の友達の多田莉花。純粋でとってもいい子だ。

「そんなことより、見てよー!クラス割!」

莉花は楽しそうにクラス割を指差す。

「んー?……え?」

クラス割には、3組に私と莉花の名前があった。

「お、やった、おんなじクラスじゃん」

「そんなの、当たり前でしょ?違う違う!もっと下!」

言われた通り下を向くと、田中勇の名前があった。

そう、莉花は田中の事が好きなのだ。

でも……。

「よっ!」

「田中……。」

「た、田中君!」

噂をするとあいつが来た。

「私らとあんた、同じクラスだって」

「お、深雪希と同じ!?よっしゃ、これからよろしくな」

こいつが好きなのは、私である。