「…縛られてるとは思ってないけど、ちょっと疲れたかな。『待つ』って意外と体力いる。まぁ、私が勝手に待ってるんだけど」


チィ君だって呆れちゃうかも。
でもチィ君だからこそ、帰って来るのを待っていたい。


「真弥は良い女になったな。でも、チトセだって成長してる」

「キョウスケ…。チィ君が今どこにいるかだけ教えて?」

「え?あぁ~…」


薄々は気が付いてた。
ただ、何故連絡をくれないのか。
私が落ち込むから隠してたの?


「チトセは、2年くらい前から日本にいるよ」

「2年も…」


思ったより日本にいる時間が長くて涙が出て来た。


「真弥…、チトセを待つの辞めろよ」

「無理なの。だって大好きなんだよ?気持ちは高校生の時のまま止まってる。チィ君に会いたいよ…」


本音を口にしたら、気持ちがゆるんで余計に涙が溢れた。


「チィ君に会いたい」

「真弥…」

「もう、嫌だよ~…」


涙が止まらなくて、切なくてキョウスケに抱き付く。