ラブソング -詩-

「お前、アホだな」

「え?」

「…チィ君たちがそれを選んだんなら俺はそれをそっとサポートするよ」

「キョウスケ…」

「ん?」

「真弥を守ってやって」


精一杯のお願い。

真弥は一人で生きて行けるよ、なんて言っておいて真弥が一人ぼっちじゃ生きていけないことを俺は何よりも知っているから。

真弥は強い。

そう見えるだけで、本当はとても弱いから。


「俺が真弥ちゃん貰っても良いの?」

「それはっ」

「ぶはっ、安心しろよ。真弥ちゃんはチトセしか好きにならないよ。絶対」


キョウスケのなんの根拠もない自信。
しかもそれをキョウスケに言われたくない。
だけど、自然とホッとしている俺がいた。


「今からでも待っとけって言えるだろ」

「うん…」

「もし6年向こうにいるとするだろ?チトセにだって好きな奴が出来るかもしれない。だから待ってろって言えないの?」


キョウスケが聞いてくる。
俺はどうだろう。
でも、何故か真弥しか好きにならないと言う事ができる。