「チィ君に、私はいらないの?」

「それは…」

「邪魔なの?」


返事をしてくれないチィ君。
息ができない。

いつからチィ君の中で私は邪魔者だった?
考えるだけで胸が痛くてたまらない。


「…行ってらっしゃいって言えなくてごめんね?でも私、チィ君と会えなくなるのは考えられない」

「ごめん」

「別れる…?」

「それが、真弥のためになるなら」

「私、チィ君いないと生きていけない」

「真弥は一人でもしっかり立って、ちゃんと生きて行けるよ」


チィ君が私を抱き締める。


きっと、チィ君は分かっていたんだ。
だから言わなかった。
そのまま私たちは「別れ」というカタチをとる。

そして、その後に知った。
チィ君はすでにアメリカの少し有名な大学に合格したあとだったということ。

さすがチィ君だね、私が嫌がることを見据えて色々な策を練っていたんだ。


ただ、私は何故かバカバカしくなって笑いながらたくさん泣いた。