切ない春も、君となら。

「勿論、嬉しいよ。お前が側にきてくれるのは」

「本当?」

「本当」

言いながら手を離し、どこか照れ臭そうに彼は桜の木々を見上げる。


「桜、綺麗だな」

「そうだな」

「お前がこっちに引っ越してくるまであと二年か」


二年後に見る桜は、もっと綺麗なんだろうな、と彼は呟くようにそう言った。


「私もそう思う」


切ない春じゃなくて、幸せ色に輝いた春。これから訪れる春は、そういう春。


あなたと一緒なら。




**End**