莉菜達と一緒に、中学の時からよく使っているいつものカラオケボックスにやって来た。 莉菜と泉は、さっきからマイクを握って私へは回してこない。 別にいいけどね。だって私、カラオケそんなに好きじゃないし……。 二人の歌声をぼんやりと聴きながら、私は二人にバレない様にそっと目を閉じる。 近田君、きっと心配してくれていたのに結局本当のこと言えなかったな。 でも、それでいいんだ。 本当のことを言う必要なんてない……。 誰に何を相談したって、私は莉菜と泉から離れられないんだから。