有紗「アンタ、何でそこまで華宮千代を」



有紗の声は、驚きを全く隠せていなかった。



当然、私も陽翔も、顔は驚きを隠せて居ないのだが。



恵「だって、私を桜花に誘ってくれたの、その華宮千代だもん。華宮千代に出会わなかったら私、

今も苛められてたに決まってる。

けど、華宮千代には、とんだ災厄を拾ったって、思われてるだろうけど」



と、キレイな笑顔で言った。



私は、恵を抱き締めずには居られなかった。



有紗、陽翔「千代」



恵「えっ?」



「私が、その華宮千代だ。ほら」



と顔を見せると、恵は本気で驚いた顔をしてから、



恵「ゴメン、なさい!」



と私を抱き締めた。



恵「私を苦しみから救ってくれたのは貴女なのに、私は貴女を苦しみのどん底に突き落とした!

どれだけ謝罪すれば良いのかも分からない!でも、でも、本当に、ゴメンなさい」



と言い、また泣き出した。



有紗「まさかこんなにも良い子だったなんて」



陽翔「恵も恵で脅されてたんだな」