占いのお陰でシンデレラになれました!~奇跡の偽装結婚

「とてもじゃないが、信じられない。
何が目的だ?」

「目的なんてなにもありません!
あなたが信じなくても、私はあなたのことが好きなんです!」

「もう良い!
疲れてるから、俺はもう寝る…」

「待って下さい!
それなら、ひとつ賭けをして下さい。」

「賭けだと?」

「はい…私はオラクルカードというものを持っています。」

私は自分のカードを那月さんに差し出した。



「良く見て下さい。
このカードには様々なメッセージが書いてあります。
このカードを裏向きにして、那月さんが一枚選んで下さい。
きっと、そこに今の私の気持ちが表れると思います。」

「俺が占いでお前を選んだから、お前も同じように占いを使うってわけか。
……あぁ、良いだろう。」



那月さんはカードを入念に調べた上で、テーブルの上にそれらを広げた。
両手で何度もかき混ぜて、やがて、那月さんは一枚のカードを選んだ。



取り出したカードを見て、那月さんの顔が驚きの表情に変わった。



「那月さん…何が出ましたか?」

那月さんは、無言でカードを表にしてテーブルの上に置いた。