占いのお陰でシンデレラになれました!~奇跡の偽装結婚

「あ、あの…私もそれほど詳しく聞いたわけではないのですが…
でも…那月さんがそうしたいと思われるなら、私はそれで良いと思ってるんです。」

私がそう言うと、優紀さんは目を大きく見開いた。



「あかねさん、わかってるんですか?
穴埋めをしようと思ったら、那月は丸裸になってしまうんですよ。
僕は、元々、那月みたいに資産は持ってませんし、わずかな蓄えは、すべて伶佳にいくことになるでしょうから。」

「あ……伶佳さんとは本当にお別れになられるんですか?」

「はい、はっきりと言われました。
そんな失敗をするような者とは一緒に暮らせないと。
慰謝料をよこせ…ともね。
自分の不倫は棚に上げて…勝手なもんですよね。」

優紀さんはそう言って苦笑した。



でも、そのうちきっと伶佳さんの気持ちは変わる…
そして、優紀さんに許しを乞い、二人は復縁するんだよ。
カードにそう出てたんだから。
でも、そんなことは言えないから、私はただ曖昧に微笑んでいた。