(那月さん…うまくやってるかな?)



ファミレスで、オムライスとサラダを食べて…
それから、ケーキも食べて…


家を出て来てから、かれこれ4時間は経った。
スマホをいじりながら食事をしていたら、あっという間だった。
壁の時計はもうじき11時を指そうとしている。



そろそろ帰っても良いかな。
帰りも歩いて帰ったら、ちょうど良い時間になりそう。



「さて…帰るとするか。」



11時とはいえ、まだ人通りは多い。
街灯も明るいから、心細いこともない。
ふと、スマホの着信音が鳴った。
立ち止まり、スマホを開く…



『まだ帰って来ないのか?』

那月さんからのLINEだった。



『優紀さんはもう帰られたんですか?』

『いや、まだいる。』

『だったら、もう少し外にいましょうか?』

『もう11時だぞ!危ないから早く帰って来い!』



あれ?那月さん…何か怒ってる感じ…??



『今から帰ります。』

『車で帰って来い。』

『了解です。』



一応、そう返したけど、家まではあと少し。
ここからわざわざタクシーに乗るのももったいない。
私は小走りで、家に戻った。