血の雨が降って来た。
私達の物では無い。

『大丈夫か…?』

その時私の目に映ったのは、血に染まった刀を持った男の人と、大男の首無し死体だけだった。

『近くを通りかかって、この村から煙が上がっているのを見て来たんだが…』

男の人は家の中を見渡し、最後に私達を見た。

『…遅かった様だ。』

男の人は申し訳無さそうな顔をした。