今日もいつものように、空太の帰りを土間で待っていた。

「あれ?苅山なにしてんの??」

あたしに声をかけてきたのは、

同じクラスの浜下。

部活の最中なのか、サッカーのユニフォームを着ている。

「空太を待ってんの。てか、すごい泥だらけだね」

「まぁな。空田って、金森だよな?付き合ってんだっけ?」

「うんっ」

「好き?」

「大好き」

「うんじゃぁ、心配することねぇな。じゃぁな」

浜下は、最後に意味深な言葉を残して運動場へと戻っていった。


「心配することねぇな」って??


そのとき。

「瑠夏。行くぞ」

空太が土間へと来た。

そのまま靴を履き、スタスタと出て行ってしまう。


怒ってる?


そんな疑問と不安を抱えながら、空太のあとをついていった。