オオカミ社長は恋で乱れる

今日は保育園の運動会。

悠も凛も朝からソワソワ落ち着かない。

昨日の夜寝る直前まで練習していたダンスの練習を、起きたそばからまた2人でやっている。

そんな2人を見ながら私はお弁当作りに励んでいた。

「ママー!パパは?くる?」

悠は優貴さんのことが気になり、私の元へ走って来る。

そんな悠に凛も「ぱぱ?」とつられて来た。

「パパは昨日お仕事でお泊まりでしょ?頑張ってお仕事終わったら来られるかもしれないって言っていたから、まだ運動会に間に合うか分からないな」

「えー!」「えー」

2人が不満そうに頬を膨らます。

「パパも一緒にリレーしたりダンス見たいなって言っていたでしょ?パパもお仕事頑張っているから、悠も凛も頑張って」

2人に優貴さんが言っていた言葉でなんとかあやすと「うん!がんばる!」と何だかんだ言って素直なんだよね。

優貴さんが悠と凛のパパになりたいと2人に言ってから、2人は優貴さんのことをパパと呼んでいる。

優貴さんも『パパ』と呼ばれて嬉しそうに返事をする様子を見て、私もほっこりしてしまう。

そんな優貴さんは運動会に参加したくて仕事を調査してくれていたのだけど、急遽一昨日出張しなければならない仕事が入ってしまってかなりショックを受けていた。

悠や凛にダンスを一緒に踊ろうと言われて、リビングで音楽かけて踊っていたし。

親子リレーも自分が悠と凛の2人分走るって言って聞かなかったし。

まあ体力はかなりあるけど。

それだけ意気込んでいたから、ショックはかなり大きくて。

それと同じ位に悠と凛もガッカリして、2人声を合わせて「いやだ!パパきて!」と大騒ぎだった。

凛に関しては優貴さんに抱きついて大泣きしてしまい、優貴さんも見たことがない困り顔で凛をなだめ、佐賀さんにまで「どうにかならないか?」と連絡し始めたので、さすがにそれは私が止めた。

その気持ちだけで充分だし、彼には企業・社長という莫大なものを背負っているのだから優先するものが何かは明確だもの。

そんな2人に優貴さんは謝って説明して、『行けるように努力する』と納得させるように接してくれていたけど、私としては無理をしないで欲しい。

一生懸命2人の父親になろうとしてくれている。

うん・・私が見る限り、なろうとしているってよりも完全に最高の父親だ。

とても愛情深い人で悠も凛もいつも笑顔で、私自身も本当に幸せ。

きっと優貴さんが幸せにしてくれているから、私もそう言えるのかな。

ただ・・優貴さんは結婚のことはまだご両親にもまだ伝えていない。

確かにプロポーズされてからまだそんなに日も経っていないし、優貴さんも「来月両親に報告に行こう」と気軽な感じで。

いいのかな・・・こんな私でも。

優貴さんは全く気にしていない感じで言ってくれるけど、私は反対・拒絶されることも覚悟していかなければと心に思っている。