オオカミ社長は恋で乱れる

「その同窓会はいつだ?」

「えっ?確か・・来週の土曜日って言ってました」

「そうか。ちょっと待ってろ」

そう言うとスーツからスマートフォンを取り出して電話をかけ始めた。

何だか分からない私は、目の前の西条さんを見ているしかできない。

「ああ、俺だ。悪いが来週の土曜日のスケジュールを確認してくれ」

来週の土曜日のスケジュール確認って・・・。

電話の相手は佐賀さんだ。

何だか嫌な予感。

焦る気持ちで聞き耳を立てていると、すぐにまた西条さんが返事をした。

「そうか・・・。悪いが午後からの予定は全部キャンセルしてくれ。・・ああ、そうだ。じゃあ、頼む」

「あっ、あの!」

焦って私が口を挟むと、そこで電話も切れてしまった。

嘘でしょ・・まさか・・。

「えっ・・西条さん・・・。今の電話って・・」

キャンセル・・・って、何で?

私の焦りとは真逆に、西条さんは冷静そのもので返してきた。

「土曜日は俺が子供達を見ているから、絵莉は同窓会に行ってくるといい」

「・・・えっ?」

「せっかく声がかかったんだろ?いい機会だからゆっくり友人と会ってきたほうがいい」

ちょっ、ちょっと待って。

西条さんが子供達を?私の代わりに?

そんなこと、させられるわけないよ。

それも仕事の予定キャンセルしてまで。

そんなこと・・・

「子供達の面倒を見てもらうだなんて、そんな迷惑かけられません!」

「迷惑?俺はそんな風に思ってない」

「でも・・今までだって行ってないんだから、全然大丈夫ですから。いつか行けますから。だからお仕事キャンセルなんてしないでください」

そんな私の説得に、西条さんは表情を曇らせた。