オオカミ社長は恋で乱れる

それから20分位で『ピンポーン』とインターホンが来客を知らせた。

その音に反応して悠と凛がバタバタと玄関に走って行く。

「おじさん?ママー!はやくあけて!」

私を振り向きながら、ソワソワとドアが開けられるのを待っている。

「はーい」

そう言いながらドアを開けると、みんなが会いたがっていた西条さんがそこに立っている。

「おじさーん!」

「おーたん!」

2人が声を上げて、悠が西条さんの足に抱きついた。

「おう、元気だったか?」

そう言って悠の頭をワシワシと撫でると、悠が「うん!げんき!」と言いながらその手を取り、しっかりと手をつないだ。

すると凛は『だっこして』と言わんばかりに両手を広げて見せる。

そんな凛の表現が伝わり、西条さんはヒョイと抱き上げてくれた。

キャッキャと喜んだ凛を見て、悠は西条さんの片手をもう一度握ると、「はやく!こっちーきて」と部屋の中へ誘った。

「こら!悠も凛も西条さんはお仕事で疲れているのよ」

2人をたしなめると、悠が不満そうな顔を見せた。

「えー、だってー」

プクーと頬を膨らませた悠の気持ちは分かるけど、西条さんに負担をかけるわけにいかない。

でもそんな悠に優しい笑みを向けた西条さんは、つないでいた手を解き、さっきよりも優しい手つきで悠の頭を撫でた。

「悠、大丈夫だ。悠はまだ眠くないのか?」

「うん!ねむくない!」

「そうか。じゃあ、何して遊ぶ?」

「ブロックがいい!」

「りんもー」

悠が今ハマっているブロックのセットを走って取りに行くと、続いて凛も取りに行く。

そしてそれぞれが自分の前にブロックを広げると、もう何かを作り始めている。

このブロックのセットは西条さんがそれぞれ男の子用・女の子用を買ってきてくれて、初めてそれを見た2人は大興奮でその日は夢中でいろいろと作っていた。