なんだって今日に限ってこんな早いんだ!?

と、頭の中でグルグル思考を巡らせてらフと目に入った文字に思わず「あっ!!」と声を漏らしてしまった。


本から少し目線をズラした先にある黒板の隅。
日付と曜日が表示されてる下に日直者の名前が書き出されていて、そこに私と龍司君の苗字があった。


すっかり頭から抜け落ちていた。

日直は席順に左前から回って来る。
隣の席の人と2人で3日間、力を合わせて切磋琢磨しながら日直の仕事をこなさなくてはならない。



……完全に忘れてた。
席替えした日に担任からそう説明があったのに、私は隣の席の龍司君にばかり気を取られ日直の存在を記憶から消し去っていた。


そ、それで龍司君は登校が早いのかも…。

日直が早く登校する決まりは皆無だけど。