十色スタッカート




私ってトコトン陰キャラなのかな。

いつも読書してるイメージ?
間違ってないから否定できない。



えぐっちゃんはやっぱり龍司君の事を覚えていなかった。

さっき図書室に来た2人の内の1人がその男の子に似てるって話をしても余りピンと来てないみたい。


これだけ月日が経ってたら忘れちゃうのも無理はない。



「本人に聞いたら早いじゃない」


簡単にそう言われても、それが出来ないから悩んでる。

そもそも、人に話しかけられるスキルがあるなら今頃は既に友達ができてるだろう。



しかも現在の龍司君と思わしき彼は、かなり近寄り難い雰囲気を纏っててとてもじゃないけど顔すら見れない。


えぐっちゃんが言った『チャラい』の言葉が1番しっくり来て、やっぱり少しショックだった。