十色スタッカート





「ねぇ、小学3年くらいの時に転校してった男の子覚えてる?」


「ええ? そんな昔の記憶なんて覚えてないわよ。みどりとはクラス違ったんだし」


「…だよねぇ」


えぐっちゃんと同じクラスになった事ないって今気付いた。

これって運命のイタズラなの。
1度くらい同じクラスにしてもバチは当たらないでしょ?




「その転校した男の子がどうしたの?」


「うん……」


「あ、そう言えばその頃、みどりがやたらと外で遊んでたからわたし正直驚いたのよねぇ」


「そうそう」


「いつも本ばっか読んでたみどりが、外でドッジボールしてるもんだから槍が降るのかと思ったくらいよ」


「さすがにそれは……」