さよならの時まで、笑顔で

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私がギュッと強く目を瞑り、心の中で唱えていると....。





「玲香」




私の頭に手を置きながら、私の名前を優しく呼んだひーくん。





私は、頭に置いてある手に、自分の手を重ねる。





「ひー、くん...」






何故か分からないけど、泣きそうになる。





まるで、私のことを分かっているかのような。




ひーくんには、何も伝えていないのに。





〝俺がいるよ〟




と、言われているみたいなーーー。



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