さよならの時まで、笑顔で

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「どういう、こと...ですか?」




今度は、真海が聞いた。




「玲香が生きていた頃にね?
私が死んでも3人が前に進めていなかったら、渡してほしいって言われたの。

ごめんなさいね、もっと早く渡すべきだったんだけど...」



玲香のお母さんは「よかったら、読んであげて?」と残し、部屋を出て行った。




俺らは、お互いに話すこともなく、黙って手紙を開ける。

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