さよならの時まで、笑顔で

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教室に足を踏み入れようとした瞬間ーー



ーーーーーズキッ。



いきなり頭に金槌で叩かれたような痛みがはしった。




「い....っ、た....い....っ」




頭を両手で抑え、その場にしゃがみ込んでしまった。




「玲香!」




い、たい。




ひーくんが私の名前を呼んで、傍に来てくれたのはわかる。
だけど、それに堪える余裕はない。





痛い、痛い、痛いーーー。




なに、この痛みーー。




両手でさっきより頭を強く抑える。
しばらくすると、スーッと痛みがなくなった。




.......もう、痛く、ない。



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