さよならの時まで、笑顔で

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「始業式、相変わらず眠たかった~」



「校長先生の話が長すぎるのよね」



「同じこと3回くらい同じこと言ってたよな?」



「言ってた!」



私の後ろで真海と尚人が先ほど行われた始業式についてグチグチ文句を言っている。



「玲香、寝てなかったか?」



私の頬をクイクイと指でさしてくるひーくん。



「ちゃんと起きてたよ!
ひーくんは、ずっと寝てたね。」




「仕方ない、眠かったんだよ。」




「始業式、みんな寝てたね?」




「始業式なんてそんなもんだろ。」




ひーくんは、そう言ってクスッと笑った。



相変わらず笑ったとき、かっこいいな~。



なんでこんなかっこいいんだろう。




私も真海みたいに可愛い顔に生まれたかった...



なんて、ひーくんの顔を見ながら思っていたら、私の後ろから文化祭の会話が聞こえてきた。



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