空の君に手をのばして









ガラガラ






さっき閉め忘れたドアが、今はきちんと閉まってて少し驚いた。






私、開けっ放しにして出て行ってしまったのにどうして閉まってるんだろう。











「優杏、だよな?」







「颯斗!?」







病室に入った瞬間、颯斗がそんなことを言うものだから私は反射的にベッドに駆け寄った。










罰が悪そうな顔で、颯斗は私を見つめてた。










「ごめん。俺、誰?なんて言った、よな」









少し話しにくそうな颯斗の声は病気の進行を物語ってた。









でも、そんなこと気にしないくらい私は嬉しかった。