世界がその一瞬で灰色に見えた気がした。 ついに私のことも……。 私は颯斗に何も言わずに病室を飛び出した。 覚悟してたはずなのに、颯斗の病気を知って傍にいると決めた日からこの日が来ることを、覚悟してたはずなのに。 いざ、その時が来ると胸が苦しくてたまらない。 みんな、こんな苦しい気持ちを抱えたまま毎日ここに来てたの? 「お母さん……」 病室から出て、1人ふらふら歩いてると颯斗のお母さんが待合室にいた。 その目には 涙が溜まってた。