「俺はもうサッカー部じゃない」 「颯斗。退部届け、私が持ってるんだ。先生から預かった。まだ受理してないから颯斗はサッカー部だよ。どんな理由でも、勝手に退部なんて許さないから」 私は颯斗に退部届けを見せた。 颯斗は目を見開いて驚いていたけど、目を逸らして言った。 「勝手にしろよ」 そう言ってスタスタと歩いて行った。 「あの子、本当に素直じゃないわね。さ、私たちも行きましょうか」 私はおばさんと、颯斗に着いて行った。