空の君に手をのばして




「お気遣いありがとうございます。でも、大丈夫です。日誌とか付けなきゃいけないし。それに教室でやりたいこともあるので」





「そっか」






私がそう言うと、とても切なげな表情をしていた。





傷つけないようにと思って言ったつもりだったんだけど、もしかして傷つけちゃったかな?






「先輩、ふられましたね」





「ふ、ふられてねぇよ!」






意味の分からない会話をしていたけど、部長が笑っていたからとりあえず安心して部室に戻って日誌を付け始めた。