空の君に手をのばして




「春馬ー!」




校舎の方から、桃花の可愛らしい声が聞こえた。





その瞬間に、春馬はとても嬉しそうな顔をして校舎の方に向かって行った。






「あ、おい。まだ練習が……」




部長の言葉を無視して春馬はまっすぐに桃花の方へ。






「桃花ー!今練習終わったぞ!そっち迎えに行くから!」






「分かった!」





教室の窓と校舎の下で会話する2人の様子は、これぞ青春って感じで何だか見ていてとても暖かい気持ちになる。








「じゃあ、優杏ちゃん。一緒に帰る?女の子1人じゃ心細いでしょ?」






2人を見ていると、突然元部長がそんなことを言ってきた。





今までこんなこと言われたことなかったのに。