空の君に手をのばして





ガチャ





車から降りてきたのは、間違いなく颯斗と颯斗のお母さんだった。








「颯斗!」







私は思わずそう叫んでいた。






だって、颯斗は私たちの方をまったく見ないで下ばかり向いていたから。