空の君に手をのばして

翌日。





















非番だった私は颯斗の墓に行った。






















でも、既に先客がいた。






















「颯斗のお母さん、ですよね?」






















十年経って少し老けてしまっているけど、あの日私に颯人の日記を渡してくれた颯人のお母さんが、お墓の前で手を合わせていた。