空の君に手をのばして

日記はこの日で終わっていた。



















私の目からは涙が零れ落ちていて、地面は少し濡れていた。
























「颯斗の奴、こんなものを残しやがって」





横にいる春馬も泣いていた。




















「ほんと、ずるいよね」




















颯人の震える字で書かれた日記の最後のページを、指でなぞった。























ほんと、ずるいよ。
























こんなことされたら泣いちゃうじゃない。
























「ノートの最後のページ、見てあげて」



















「え?」






















颯人のお母さんに言われた通り、ノートの最後のページを開いた。