空の君に手をのばして

【六月十六日
























叫びながら入ってきたのは、春馬の彼女の桃花ちゃんだ。
























俺と乃亜が話している内容を聞いたんだろう。






















その桃花ちゃんに促されて潮田優杏は小包に入ったクッキーを俺に渡してきた。
























そのクッキーは昨日食べたものと同じ味がした。





















このクッキーは優杏のものだ。





















ようやく思い出した。

























これは、優杏がたまに練習の時に作ってくれるクッキーだ】























私のクッキーを食べて、記憶を取り戻した颯斗。























嬉しかったよ。記憶戻ってくれて。