空の君に手をのばして

【六月十日



























サッカー部で俺の親友だという春馬に、俺は相談した。

























最近、忘れているかもしれない重要なこと。























病院で出会った乃亜は凄く美人なのに、何故か全然ときめかないこと。

























それを春馬に言ったら他に好きな奴がいるからだと言われた。
























それが一体誰のことを指しているのか分からなかったけど、その時に頭に浮かんだのはあの日、声をかけてきたあいつだった。






















潮田優杏。


























浮かんだのはあいつの笑った顔。笑った顔なんて見たことないのに】