｢え？｣
家の前っていつの間に！？
電話を繋いだまま、慌てて外に飛び出した。
家の前には、携帯を持った春馬と、桃花がいた。
｢優杏ちゃん慌てすぎ｣
電話口と前の両方から春馬の声が聞こえて、そこで初めて電話を繋いだままだと気づいた。
｢そりゃ、慌てるよ。まさか家の前で電話かけてきてるなんて思わないし｣
繋いだままの電話を切りながら、私は言った。
｢ごめんね。電話した方が出てきてもらえるかなって思ったから｣
春馬の言葉に、横にいた桃花はうんうんと頷いてた。
｢そうなんだ。それでどうしたの？｣
多分、颯斗のことだろうけど2人してわざわざ私の家に来なくても良いと思うけど。
｢桃花から話聞いた。乃亜ちゃんには気を付けてって言ったよね？｣
やっぱり。
